世界共通言語


こんにちは。1月より始まる英語講座を担当する髙橋茜(たかはし あかね)と申します。

今日は皆さんに、「世界共通言語」というテーマで、私が普段考えていることを少し

ご紹介したいと思います。

さて、英語を「世界共通言語」であるとする考えは、いささか古いかもしれません。

その理由は話者数が世界一ではない、というところとは違うところにあると思って

います。それは、私は「世界共通言語」という言葉は存在しないと考えているからです。


というと、語学の先生が何を言っているんだとお叱りを受けそうですが、

この「共通言語はない」というところにミソがあります。

つまり、言語だけでなく方言や細かい言葉遣い、イントネーションなどを含めれば、

みんなそれぞれ違うことばを話している人間だらけで、私たちは毎日自分のことばで

物事を表現し生きているのです。


これが、私たち一人一人の個性をつくり、どのような人生を送ってきたかが如実に

現れるものの一つがことばそのものなのです。だから、私たちに均質的に同じ要素

がないように、私たちのことばも実に多様なのです。


私が今まで受け持ったことのある生徒さんにも、「アクセントやイントネーション

が変だから先生の前で話すと緊張する」とか、「発音が違うんじゃないかと思って

びくびくする」といったことをおっしゃっていた方がいました。しかし、

「発音が下手」ということは、その言語を一生懸命勉強している途中だということ

でもあります。世界中には母語のみで生活している人がたくさんいる中で、それは

第二言語、第三言語を身につけようと努力している過程の証拠です。


発音や文法がまだ不確かな英語を使っている人は、知らず知らずのうちに、英語が

母語ではないが習得のために努力しているという個性を、自分のことばから表現

しているといえます。私が「発音が下手でも恥ずかしがらなくて大丈夫です」と

お伝えするのは、いずれすぐに改善するということもありますが、それ以上に、

その過程そのものを皆さんに大事にしてほしいと考えているからです。


母語ではない言語を習得するのは、本当に大変なことです。それを知っているから

こそ、ゴールまでの現時点からの距離よりも、スタート地点から現時点まで

どこまで進んできたかを大事に日々の学習を積み重ねてほしいという想いがあります。


世界共通言語がない以上、それを習得することはできません。しかし、皆さんが

英語やその他の外国語を習得するという決断は、皆さんの人生に大きな影響を及ぼす

ことになるでしょう。


そして、学習を進めるにつれどんどん多様になっていくご自身のオリジナルな

ことばを、自分の人生の表現方法として楽しむことで、世界中の人々とコミュニケ

ーションをとることができるようになります。


どの言語を使っていても、十分に使えていなくても、その人の来歴がわかるのが

ことばの面白いところです。世界共通言語は、もしかしたら人生の表現そのもの

であるともいえるかもしれませんね。


髙橋茜

https://akanetak.wordpress.com/ 




1月以降、本格的に文法講座を開講いたします。英文法は対話の中で身につけるの

が最善の方法かと思います。

その前提に立ったうえで、実践的な英語を「読む」「書く」の技能も含めてバランス

よく学び、総合的な英語力を身に付けていただくことを目的に新たに講座を構築します。

また、その他の企画も用意していますので、ご期待ください。

(ご案内は近日中にHP及びブログで行います。よろしくお願い致します)


                               文責 宮本健太郎




反転授業の英会話教室

外語センター三鷹(三鷹駅徒歩1分。オンライン、オフラインの教室です。英語のほかフランス語のレッスンあり)

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