「一理は万法に通ず(宮本武蔵)」
人間はある知見を別のジャンルの出来事に照らし合わせて物を考えることができます。
違う出来事や対象に対して共通の傾向や法則を見つけることができます。
それをおそらく見識といいます。
見識を培うのは、「抽象化」というものの考え方です。
抽象とは象(見えるもの)を取り除くという意味です。
観察することが難しい部分にこそ本質は宿ります。
例えばカビは人間には嫌悪される存在です。ただし、水を吸収するために
地面いっぱいに広がる生き方には、ひとかたならぬ工夫があります。
顕微鏡でその工夫を確認すると、濃淡が複雑に重なる紫色の美しい菌糸が
存在します。顕微鏡を通すとほとんどの人間がカビを美しい、綺麗だと感じるのです。
カビであったとしても生き方の工夫に対して美しいと捉えられるのが人間の感性です。
そして、人間より小さな弱い立場の生物をしっかり知ることで磨かれる見識があります。
生き方の工夫と努力は、周囲に影響を与えることができる美しさであり
「チカラ」だという事。
生きていくうえでの工夫と努力そのものに価値は見出せるという事。
有識者や著名人の中には、昆虫を好きな人たちがたくさんいます。
人間が生きていくうえでの斬新な視点が、昆虫の中に垣間見えるからだと思います。
何かを学ぶ上で自分以外の視点やものの考え方を知るという事はとても大切ですが、
昆虫の視点はインテリジェンスと哲学を同時に人間に魅せてくれるのです。
(参考:世界をこんな風に見てごらん )
外語センター三鷹代表
KAI算数教室主宰
宮本
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